− 第19話 創事記(そうじき) −





 
ハレルヤ
「いかがだったかな、他の者に利用された感想は。」  
アリエール 
「最低ね・・・。」
ハレルヤ
「フッ・・、プライド高きお前の事だそう言うだろうと思っておったわ。」
アリエール
「全てを知っているって感じのイヤな口調ね・・。」
ハレルヤ
「全てを知っているか、確かにな・・・・。」
 





アリエール  
「何、これは・・。」
ハレルヤ
「我が思念を映像化したものだ。」
アリエール  
「・・・、器用なものね。」
ハレルヤ
「お前が知りたい事・・。いや、知るべき事を今から話そう。」
アリエール  
「一方的ね。」
 





ハレルヤ
「はるか遠い昔、我の存在に我が気付いた時、我は生まれた。」
 





ハレルヤ
「我は生まれながらにして進化の頂点にあった、だから進化する必要が無い、つまり世代交代する必要がないのだ、よって死ぬ事もない。」
アリエール
「無茶苦茶な理屈ね。」
ハレルヤ
「我は、偉大な力でこの地球を操りこの星の管理者いわば神となった。」
アリエール
「神・・、勝手なものね。」
ハレルヤ
「そして幾時が経ち、我以外の知的生命体人間が地球上に栄え始めた・・・・。」





ハレルヤ
「我は感じたこの生物を野放しにしておくといずれ地球は滅びるという事を、そして考えた、地球の生態系を再構築する事を。」
アリエール
「生態系の再構築ねぇ・・。」
ハレルヤ
「そして、雲を操り地上に大洪水を起こし洗い流した。」
アリエール
「人間の伝説に残る”ノアの洪水”ってヤツね・・・。」

 

 
 





ハレルヤ 
「そして全く新しい生命体を地球の新たなる住民にする事を考えた。」
アリエール
「破壊の次は創造、忙しい事ね。」
ハレルヤ 
「生物の設計図デオキシリボ核酸”DNA”を元に新たな設計図デオキシリボ核バサミ”DNB”を作り上げた。」







アリエール
「それで誕生したのが”洗獣民族”って訳ね。」
ハレルヤ
「その通りだ。」
アリエール
「でも、あなたの思い通りには事が進まなかった、それどころか自らの地位まで危ういものにしてしまったと。」
 





 

アリエール
「で、その原因は”ラ・スカル”の出現。違うかしら?」
ハレルヤ
「そうだ、だがもう一体”白い阿熊 ランドリーファーファ”奴の出現もまた我の計画の邪魔であった。」
アリエール
「ようやく、話が本筋に入ってきたわね。」
 

 

 

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